アソビねっブログ

真の密教行者へと生まれ変わる密儀vol,1 2011/08/30
ともあれ、両者は出会ってわずかに言葉を交わしたとたん、まるで雷にでも打たれたような感動を覚え、相手の人物を認めた。空海はすぐさま西明寺を引き払い青龍寺に移った。そうして6月13日、青龍寺東塔院の灌頂道場で、恵果から胎蔵法による受明灌頂を受けたのである。受明灌頂は弟子位灌頂ともいう。師の阿闇梨が、このものは密教を学ぶに多雨器だと認めた弟子に授ける灌頂<入門儀礼>で<大日経>にもとづく胎蔵灌頂と金剛頂経に基づく金剛界灌頂の二種がある。。両部を学ぶには当然、金胎双方の受明灌頂魚受けなければならない。空海は6月に胎蔵、7月には金剛界の受明灌頂を受けた。その灌腸で真言行者が堅持しなければならない三昧邪戒を恵果から授けられた空海は、次に灌頂儀礼で補助役を務める教授師によって覆面をかぶせられた。覆面は受者が迷いの世界にさまよって、目が見えにくくなっている状態を象徴する。教授師に浄布で面覆われた空海は、手を引かれて、灌頂道場へと導かれた。道場には、師の阿闇梨が座して種種のさぎゅをおこなうらいばんや大壇、大日如来を中心とした諸尊の曼荼羅が描かれている投花壇などが設けられている。目隠しをされたまま、空海は教授師から伝えられた印を汲み心音を唱えながら道場へと入室した。このとき恵果は受法の弟子を如来の偉大な法の鍵によって引っ掛け、引き寄せることを象徴する大鉤召の院を組み、真言を唱えた。これによって受者は大日如来の内懐、心理の世界へと引き入れられるのである。教授師に導かれて投花壇の野手にはしっかりと印が結ばれていた。正面に立った空海はその結ばれた印の指の間に教授師が加持によって清めた白い花を挿した。空海が花を投じると、花は中央の大日如来に歩と利と落ちた。

by 6014D | 2011-08-30 18:15 | コメント(0) | 未分類


運命が引き合わせた師匠と弟子vol,2 2011/08/30
空海の顔を一目見たとたん、恵果は<咲(えみ)を含み、きがんしてつげていわく、われ先より汝が来ることを知りて、相待つことひさし。今日相見ること大いによし、報命、つきなんと欲すれども付法に人なし。必ずすべからく速やかに香華を弁じて灌腸壇に入るべし)と語った。(請来目録)恵果は(付法に人なし(法を注がせるべき器の弟子がいないと空海にいたったというのだが、彼は唐朝から国師の称号を送られるほどの大徳であり、弟子は僧俗合わせて1000人を数えた。言うまでもなく、弟子の数にふそくはなかった。にもかかわらず、恵果はく迂回を選んだ。恵果がなぜ会ったとたんに空海を付法の資(弟子)と認めたのか、理由はわからない。空海から発せられるもののすべてが、恵果をして(この男だ)と思わせるに足るものだったと推測するにほかはない。あるいは恵果が、事前に何らかの刑事なり夢のお告げを得ていた可能性もある。というのも恵果は、自分と空海がはるか前世からの因縁で結ばれていると語ったと空海が書いているからだ。

by 6014D | 2011-08-30 18:10 | コメント(0) | 未分類


運命が引き合わせた師匠と弟子vol,1 2011/08/30

空海が究極の教えである<如来の密蔵>を求めて、長安中のもろもろの寺を巡り歩き同時に梵文の習得に努めまたこの国の英才たちとの交流も深めていった。長安の栄西たちが食う会の天才に舌を巻いたことは、彼らが空海にささげた詩文などに明らかだ。たとえば前御史大夫の長聡葉、空海を評して<しどすらなんじのごときはまれなり>と賛仰した。中国人でも食う会ほどの才能を持っているものはまれだったというのである。そんな食う会だけに、すでに日本でも研究が深められていた法相宗や華厳宗あるいは中国天台宗などの大乗経は、改めて師を求めて探求する対象ではなかった。仏教哲学ならほとんど教義の極北レベルにまで達している<華厳経>がある。るしゃなぶつ<大日如来>がはじめて悟りを開いたとき、その悟りの境地を14日間にわたって普賢などの大菩薩に語って聞かせたのが<華厳経>だが、空海が得たいと念願していたのは、その悟りの境地を哲学的につかむことではなく、まさにるしゃなぶつの悟りと同じさとりにはいりみずからがるしゃなぶつそのものになることであり、そのための実践法であった。長安中を巡った末に空海は密教こそがそれだと確信を得た。ただし密教といっても善無畏に連なる<大日経>の系譜もあれば、不空に連なる<金剛頂経>の系譜もある。長安での6ヶ月に及ぶ修学の末にこの両系をともに相承しているという恵果をおいて、師とするに足る人物はいないと空海はめぼしをつけていた。一方の恵果も、はるか海のかなたの日本からとんでもない天才がやってきて一乗の法を求めているという話は聞いていた。もともとからだが弱く余命もさして長くはないと感じていた恵果葉、自分が体得した両部の宗教を継がせる駅うつわのでしをさがしていたから、この留学層には早くから強い関心を抱いていたことだろう。そんな両者の出会いは日本の年号で言う延暦24年<805>6月に実現した。この月、空海は留任していた西明寺の志明談勝ら、5,6人の層と一緒に青龍寺を訪ねたと<請来目録>に書いている。してみるとこれら西明寺の僧が、空海と恵果の橋渡し役を務めたのかもしれない。

by 6014D | 2011-08-30 17:42 | コメント(0) | 未分類


恵果 2011/08/28
注目すべきは恵果が相承した密教の中身だ。師の不空から金剛界系の密教を受け継いだことはいうまでもない。然し彼が相承したのはそれだけではなかった。<大日経>にもとづく胎蔵系の密教も善無畏の弟子の玄超から相承師、恵果葉世界で始めて、両者を金胎両部の密教という形で統合する元をと食ったのである。<金剛頂経>にもとづく密教と<大日経>に基づく密教はそれぞれ別個に生まれ別個に継承されてきた。両者は一本の流れではなく、別個に流れる2本の川だった。それが一本の大河に合一されたのは、両法を相承した恵果という存在があったからに他ならない。後に空海がもたらした両部の純密はまさにこの恵果空始まった。空海の求法がどれほど熱烈であったとしても恵果という師がいなければ金胎両部の密教を手に入れることはできなかった。唐国密教が恵果という人物を得て、いよいよ成熟のときを迎えたというまさにそのとき、海を渡って空海がやってきた。しかも恵果白雨か位置であうや、せきたてられたように法を伝え、わずか半年後に寂した。遣唐使に乗り込む段階から恵果の授法にいたるまで、すべての流れは、一本の不可視の糸でつながれているように見える。それだけではない。空海は10年かけなければ詰めないような功業ー漢訳密教の修得はもちろんのこと、梵語学のマスターにいたるまでの膨大なカリキュラムを入唐してわずか一年以内外で我が物と師、恵果を賛嘆させている。なぜそんな離れ業ができたのか。ここで、われわれは、若き日の空海が何よりも先にかの求聞持法を成就したという事実に行き当たらざるを得ない。求聞持法は、実は日本における勉学のためにのみ必要だったのではない。この入唐修学にもっとも必要で、最も役立つ力、それが求聞持法だったからこそ、空海を超えた<意思>が彼をそこに導いたと思われるのである。

by 6014D | 2011-08-28 10:04 | コメント(0) | 未分類


不空の教えと呪力を受け継いだ恵果 2011/08/28
中国が唐の時代、不空という僧の威勢葉、まさに天を衝いた。皇室のお城野中を自由に歩き回り、威勢は公卿を凌ぎ、権力を争い、威をほしいままにして、日々それらを奪い取っていた。およそ都の周辺の豊かな田んぼや美利葉多くが寺観の所有となったが、官吏はそれを制することができなかった。><旧唐書>には、かなり批判的な調子でこう書かれている。まさにこの不空の全盛期に<不空教団を中心とする仏教ブームは頂点に達した。その不空には恵果という弟子がいた。長安郊外の昭応に生まれた恵果は、7,8歳のころ、青龍寺の大照禅師に伴われて、初めて不空に見えた。恵果を一目見るや否や、不空は、この児、密蔵の器あり>と賞嘆することやまず、愛弟子として撫育した。師とは異なり、体は僧強くはなかったが、頭脳はきわめて明晰で<龍駒の子、麒子の児といわれる神童も及ばないほど>と空海は書いている。真言行者としての進境は目覚しく、すでに15歳で著しい霊験をあらわした。恵果15歳のときの、こんなエピソードがある。代宗が恵果をきゅうていに召しだして、朕には心に使えている疑問がある>と解明を依頼した。恵果は、2,3人の童子を呼び、<底哩三味耶経><大自在天=ヒンズー経のシヴァ神>を天から呼び出し童子に憑依させた。その上で代宗に対し<修法は完成いたしました。童子に乗り移った大自在天に何なりとご諸問あれ>と申し上げた。皇帝が質問したところ、童子に衝いた大自在天は過去、現在、未来のことを解き明かし、天によって定められた皇帝の運についても告示した。代宗は感嘆し、以後寵偶を加えたというのである。30歳で青龍寺の東塔院を承り、びるしゃな灌腸道場を開いた恵果の学識、験力は比類がなく,代宗、徳宗、順宗の皇帝三代は国師として彼を偶した。恵果もその負託によく答え、日照りになれば雨を降らせ、洪水には晴天を読んで<その効験のはややかなること手の中にあるが如し>とたたえられた。

by 6014D | 2011-08-28 09:31 | コメント(0) | 未分類



アソビねっ管理メニュー

このお店の基本情報を見る
■カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
■以前の記事
■カテゴリ
他のショップブログを見る